2018年08月08日

【入江旧居の二十四節気】立秋

DSC_0437.jpg

DSC_8754.jpg

2018年8月7日は立秋。
酷暑はまだ続きそうですが、それでもやはり立秋の朝晩はほんの少しだけ涼しくなりました。
さて、私の好きな秋の季語に「秋の声」があります。
秋の静けさを感じさせる風の音、雨の音、木々のそよび、街を行きかう人の声声……。
静かにする、というのではなく、自然と穏やかになるという感じでしょうか。
感覚的な季語ですが、この言葉を知ると、たしかに「秋の声」というのはあるなあと思います。
季語の本意からは少し離れますが、個性豊かな人の声も春夏秋冬に分類できるような気がします。
温かく穏やかな話しぶりの方は「春の声」、エネルギッシュにテンポよく話す方は「夏の声」、春と同じように穏やかだけど知性を感じさせる「秋の声」、「冬の声」は低めで頼りがいのある声、という具合に。
生前お逢いすることがかなわなかった入江泰吉先生の声は、
テレビ番組やラジオ番組の録画録音でしか聞いたことがありませんが、
物静かで、ゆったりとしているけど、どこか引き締まったテンポでお話される声はまさに「秋の声」です。
一度でいいからお話をうかがってみたかった、と今さらながら悔しい気持ちにまた襲われています。

   文 倉橋みどり 写真 石井均

posted by アルカからのお知らせ at 09:06| Comment(0) | 入江旧居

2018年07月23日

【入江旧居の二十四節気】大暑

DSC_7959.jpg

DSC_8084.jpg

2018年7月23日からは二十四節気の大暑。
夏の最後の節気で、20日からは土用に入りました。
今年は何もかもが溶けてしまいそうな酷暑で、
歩いているだけで汗が噴き出してきます。
それでも入江泰吉旧居に入ると、
吉城川のせせらぎの音に涼を感じます。
蝉時雨の合間の、軒先の風鈴の音。
窓いっぱいに映る木々の緑、
部屋に置かれた団扇もまた暑さを和らげてくれます。
入館されるときには真っ赤な顔をして汗だくだったお客様も、
旧居でのんびりとした時間を過ごされるうちに、
また元気を取り戻して、玄関を出ていかれるのが、
スタッフとしてはうれしい限りです。
どれほど暑さが厳しくなっても、
心と体をリフレッシュしていただける場所でありたいな、と思います。


   文 倉橋みどり 写真 石井均


posted by アルカからのお知らせ at 21:56| Comment(0) | 入江旧居

2018年07月07日

【入江旧居の二十四節気】小暑

DSC_5033.jpg

DSC_5048.jpg

2018年7月7日から二十四節気の小暑に入ります。
まだ奈良では梅雨明けしないまま、ここ数日は全国的な大雨。
入江泰吉旧居の横を流れる吉城川も濁り、勢いを増しています。
いくらミスターウエット イリエと呼ばれた入江先生でも、
こんなに雨が続くと嫌気がさしてきたのでは……。
そんなことを思いながら、
旧居の廊下の窓から、外を見ると、
若楓の葉先から、雨の雫が一粒、また一粒とこぼれて。
その美しさに、さっきまでの鬱陶しさも少しずつ薄れて。
雨の音を聞きながら、
のんびりと、入江先生のモノクロの写真集をめくってみたくなるのです。

   文 倉橋みどり 写真 石井均

posted by アルカからのお知らせ at 23:38| Comment(0) | 入江旧居