2018年10月08日

【入江旧居の二十四節気】寒露

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2018年10月8日は二十四節気の寒露。
寒露とは思えないほどの青空と汗ばむほどの陽気です。
昨日7日からは、興福寺中金堂の落慶法要が行われています。1717年の焼失以来、ようやく再建かなった中金堂が姿をあらわしました。
入江泰吉先生は、大好きだったという阿修羅像をはじめ、興福寺の寺宝や堂塔を多く作品に残しておられます。

滅びゆく美を追い求めた入江先生ですが、時代によって変わりゆくものに対しては寛容なところもあったような気がします。
旧居の来館者からうかがった話です。
ある場所にマンション建設の計画が持ち上がったとき、歴史的な景観を守りたいと、反対する方々が入江先生に協力を求めにきたそうです。
そのとき、先生は「変わってゆくものは仕方ない」と静かにおっしゃったとか。
もちろんこのエピソードだけで、先生の「思い」を想像することなどできないのですが……。

もしも入江先生がご存命で、出来上がった中金堂をごらんになったらなんとおっしゃったでしょうか。

輝く真新しい鴟尾を仰ぎながら、浮かんでくるのは、
やはり、入江先生の穏やかな笑い顔なのです。



   文 倉橋みどり 写真 石井均


posted by アルカからのお知らせ at 23:52| Comment(2) | 入江旧居
この記事へのコメント
Posted by 鈴木 禎子 at 2018年10月10日 15:29
いつも読み進めていくうちに穏やかなやわらかい言葉にホッといたします。
入江さんの人となりを少しでも垣間見れるのは大好きなものとして嬉しい限りこれからも楽しませていただけると思ってつぎのを待っております。
Posted by 鈴木 禎子 at 2018年10月10日 15:32
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