2016年06月21日

【入江旧居の二十四節気】夏至

DSC_0186.jpg

DSC_0522.jpg

2016年6月21日は二十四節気の夏至(げし)です。
一年で昼間が一番長い日。太陽の力が最も強まる日です。
さて、水門町の入江泰吉旧居の一番奥に書斎とアトリエがあります。
どちらも入江夫妻が建て増しをしたことがわかっている部屋です。
重厚な本棚に本がびっしりと入った書斎に続く、西側と南側がほぼ全面窓になっているアトリエ。
ここで、入江先生は木っ端仏や篆刻などの趣味の時間を楽しんでいたそうです。
実は、昨年の3月1日に一般公開が始まったとき、この書斎は、夏場は西日が差し込み、さぞ暑いことだろうと心配していました。
でも実際は、大きな木々に囲まれていて、窓のすぐ下を川が流れているおかげでしょうか。
真夏もまったく西日は気にならず、むしろ涼しさを感じるほど。
きっと夏至を過ぎ、これからますます暑くなる今年の夏も、同じでしょう。
さて、これは夏に限らないことですが、入館者の方をこの部屋にご案内すると、わぁと声があがることがあります。
「こんなお部屋、いいわねえ」
「お母さん、ぼく、こんな勉強部屋がほしい」
「実にピースフルな空間だ」・・・
年齢も国籍も問わず、多くの方々を魅きつけてやまないのです。
もちろん、毎週のようにご案内している私も同じ。
2度目の夏を迎え、数え切れないほどこの部屋に足を踏み入れているのに、そのたびに素敵だなあ・・・とため息が出てしまいます。
そして、アトリエの横にあった先生専用のお手洗いと洗面所(傷みが激しかったため、現在は物置に改修されています)のあたりから、ふらっと入江先生が顔を出してくださるような気持ちになることも。
ついさっきまでここに先生がおられたような、そんな気配が特にこのアトリエには濃密に漂っているのです。
もうお亡くなりになって20年以上もたつのに・・・・・・。
みなさんもぜひ、入江先生の気配を感じにきていただきたいなあと願っています。


   文・倉橋みどり 写真・石井均
posted by アルカからのお知らせ at 22:26| Comment(1) | 入江旧居
この記事へのコメント
倉橋さん、こんにちわ。
いつも楽しみに拝読拝見しています。

入江さんが「邦画では、小津安二郎の作品が好きで」と作品名をあげてお書きになっていらっしゃったので、松阪市にある「小津安二郎青春館」を訪ねました。

この21日から26日まで、松阪市文化財センター第3ギャラリーで3回目の展覧会が行われています。

青春館には、入江宏太郎さんが寄贈されたという、入江さんが撮影された小津さんの写真が飾られているのですよ。

青春館を見学していたとき、ちょうど館長さんがおいでになって、入江さんが好きだった小津さんの映画について、また『宗方姉妹』『麦秋』ロケについて、いろいろとお教えくださいました。

入江さんの旧居が昨年の3月から公開されていると申し上げましたら、ええっ、と喜んでくださいましたよ。

志賀直哉、小津安二郎。そして上司海雲、入江泰吉。

旧居にお越しになった方のエピソードも知りたいですね。

話はかわりますが、入江さんが「こんな庭なら欲しいですな」と顔をほころばせたのが京都の無鄰庵だそうですね。

Posted by 近藤晴恵 at 2016年06月22日 17:03
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: